鉄とは

鉄とは

鉄とは

鉄は必須ミネラルのひとつで、赤血球の材料となって全身に酸素を運んでいます。

体内に約3〜4gの鉄が存在し、そのうちの70%ほどが血液、4%ほどが筋肉に存在しており「機能鉄」とよばれています。

そのほかの25〜30%の鉄は機能鉄が不足した際の予備として、肝臓、脾臓、骨髄などに蓄えられています。

鉄は体内で作り出すことができない栄養素なので、不足しないように食事から摂取することが大切です。

鉄の働き

鉄は赤血球中のヘモグロビンの原料となり、血流に乗って全身に酸素を運ぶ働きをしています。

ヘモグロビンは主に体内のガス交換を行っており、肺で酸素を取り込み細胞から二酸化炭素を集めて体外に排出しています。

また、鉄はオミグロビンという成分の材料としてもつかわれ、筋肉が血液中から酸素を取り込む手助けもしています。

そのほかにも体内には鉄を含有した酵素もあり、エネルギー生産にも欠かせない役割を果たしています。

酸素運搬に関わる働きをするため、鉄は生命維持をするのになくてはならない栄養素といえます。

鉄が不足するとどうなる?

鉄が不足するとどうなる

鉄が体内で不足すると鉄欠乏性貧血低色素性貧血をおこし、全身の酸素不足により疲労感や頭痛、息切れ、食欲不振、手指の爪の変形などを引き起こします。

特に脳に酸素がゆきわたらないと、無気力になったり思考力や記憶力などが低下してしまいます。

バランスの悪い食事のほか、激しい発汗などでも鉄不足になりやすいため、アスリートや運動習慣があるかたは特に注意が必要です。

また鉄の必要量が多い成長期や、女性は月経等によっても鉄が不足しやすくなります。

鉄を過剰摂取するとどうなる?

鉄は必要以上に吸収されないミネラルなので、過剰摂取になることはあまりありません

しかし、サプリメントなどでのとりすぎが続くと鉄沈着症になったり亜鉛の吸収を阻害してしまうことがあります。

小さい子どもでは鉄の過剰摂取による急性中毒も報告されており、胃腸障害や肝不全、異常な低血圧などの深刻な症状を引き起こすこともあります。

鉄が豊富な食品

鉄が豊富な食品

鉄は動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と、植物性食品に含まれる「非ヘム鉄」の2種類にわかれています。

ヘム鉄はタンパク質に包まれているため10〜20%と効率よく体内に吸収され、レバーや赤身肉、しじみなどの魚介類などに豊富に含まれています。

その一方で非ヘム鉄の吸収率は2〜5%なのですが、ビタミンCと一緒に摂取することで吸収率を上げることができます。

紅茶や緑茶に含まれるタンニンやコーヒーのカフェイン鉄の吸収を阻害してしまうことがあるので、貧血になりやすい方は注意しましょう。

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