マグネシウムとは
マグネシウムは必須ミネラルのひとつで、骨や歯を構成したり血圧の調整を行います。
体内に約25g含まれており、そのうちの約半分は骨に貯蔵され、それ以外は肝臓や筋肉などでタンパク質と結合しています。
マグネシウムなどの必須ミネラルは体内で合成することができないため、食事から摂取しなければなりません。
マグネシウムの働き
マグネシウムはカルシウムと同じように、骨や歯の材料として骨格を維持する働きがあります。
マグネシウムとカルシウムは相互作用によって血圧を調節する機能も備えており、マグネシウムは動脈を弛緩させて血圧を下げ、カルシウムは収縮させて血圧をあげることができます。
またマグネシウムは全身の細胞内に存在しており、300もの酵素の働きを補助することでエネルギー生産やタンパク質合成を助け、ミネラルバランスの調整を行っています。
そのほか血液中のマグネシウムは血小板に作用して血栓を作りにくくする働きもあります。
マグネシウムは全身に存在し、生命維持に欠かせない働きをしています。
マグネシウムが不足するとどうなる?
マグネシウムはほとんどの食品に含まれているため、あまり欠乏症にはなりにくい栄養素です。
しかし不足している状態が長期間続くと、虚血性心疾患、動脈硬化、不整脈、抑うつ症、動悸などのさまざまな不調の原因になります。
また、マグネシウムと共に働くカルシウムですが、カルシウムを摂取しすぎるとマグネシウムの排出過多になってしまうことがあります。
そのためマグネシウムとカルシウムは1:2ほどの割合で摂取するのがおすすめです。
特に日本の土壌にはミネラル分が少なく、日本人はややマグネシウムが不足気味だと言われているため、意識して摂取するようにしましょう。
マグネシウムを過剰摂取するとどうなる?
マグネシウムは過剰分が尿や汗として排出されるため、とりすぎる危険性の少ない栄養素です。
ただしサプリメントなどで摂取しすぎると下痢になることもあります。
マグネシウムが豊富な食品
マグネシウムはほとんどの食品に含まれていますが、特にアーモンドなどのナッツ類やほうれん草などの葉物野菜、ひじきなどに豊富に含まれています。
精製すると減少してしまうため、未精製の穀物であるそばや玄米、大豆製品にも多く含まれています。
その一方でインスタント食品やファストフードにはほとんど含まれていないため、日頃からそういった食事をすることが多い人はサプリメントなどを活用して不足しないように意識することも大切です。