栄養素とは人間が生きていく上で欠かせない成分のことです。
この栄養素を食事によって体内に取り込むことで、人間は体の機能や細胞を維持しています。
よく「バランスの良い食事」という言葉を耳にしますが、これは「生命維持に必要なすべての栄養素が過不足なく摂取できる食事」のことです。
食事にはさまざまな栄養素が含まれており、代表的なものがタンパク質・炭水化物(糖質)・脂質・ミネラル・ビタミンで「5大栄養素」とよばれています。
これに食物繊維を足した「6大栄養素」が、生命維持に不可欠な栄養素といわれています。
エネルギー源になる栄養素
栄養素の中でエネルギーを作り出すことができるのは、主に炭水化物、脂質、タンパク質です。炭水化物は食物繊維と糖質に分けられますが、この糖質がエネルギーとして働きます。
また、脂質は炭水化物の2倍のエネルギーを効率よく生産することができ、タンパク質はエネルギー源以外にも体の材料としても働いています。
このような栄養素は「エネルギー生産栄養素」とも呼ばれています。
栄養素のなかのミネラルとは
ミネラルは歯や骨の成分になったり、血圧の調整や筋肉の動きをコントロールするなどの体の調子を整える働きをしています。
人体に必要なミネラルは16種類あり、代表的なものにビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンCなどがあります。
ビタミンD以外のほとんどは体内でつくることができないため、食事から摂取する必要があります。
栄養素のなかのビタミンとは
ビタミンはエネルギー生産栄養素からエネルギーや体の組織をつくるのを助ける働きや、免疫力を高めたりするなど体の機能を正常に保つ働きがあります。
人体に必要なミネラルは13種類あり、代表的なものはナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄などです。
体内で作り出すことができないため、食事から摂取しなければなりません。
栄養素のなかの食物繊維とは
食物繊維は消化、吸収されないためエネルギーにはなりません。
しかし腸の中で働くことで、便秘や心疾患予防、大腸がんを防ぐ効果も発見されています。
そのため近年では、「5大栄養素」に食物繊維を加えた「6大栄養素」を摂取することが重要視されています。