ナトリウムとは
ナトリウムは必須ミネラルのひとつで、常に体内に約100g存在しています。
細胞の外にある体液に50〜70%含まれており、そのほかは骨に含まれています。
ナトリウムは血中のphを正常に保ち、筋肉の収縮や、細胞の水分量の調節を行うなど、体に欠かすことのできない栄養素です。
主に食塩として摂取されることが多く、小腸で吸収されたあと腎臓におくられて、必要な量が体に取り込まれています。
ナトリウムは生命維持に不可欠な栄養素ですが、こういったミネラルは体内で合成できないため、食事から摂取しなければなりません。
ナトリウムの働き
ナトリウムはカリウムとともに、細胞の浸透圧を一定に保つ働きがあります。
浸透圧を調節して細胞の水分量を維持することで、血圧を整えたり体全体の水分のバランスを適正に保っています。
またナトリウムとカリウムが移動することで電気信号を発し筋肉を収縮させるなど、体を正常に動かすこともナトリウムの重要な働きのひとつです。
そのほかにもナトリウムは胆汁、膵液、腸液などの消化液の原料であり、血液のphを正常に保ったり、神経の情報伝達、栄養素の吸収などにも関係しています。
ナトリウムは生命維持に欠かすことのできない働きを担っています。
ナトリウムが不足するとどうなる?
ナトリウムは適切に食事をしていれば不足することはほとんどありません。
しかし多量の発汗や下痢などで急激に低下すると、欠乏症を引き起こすことがあります。
ナトリウム欠乏症の主な症状は、血圧低下、疲労感、筋力低下やけいれん、食欲不振、血液濃縮です。
主に熱中症などでナトリウム不足が起こることが多いため、注意が必要です。
ナトリウムを過剰摂取するとどうなる?
ナトリウムをとりすぎると、むくみや高血圧のリスクが高くなります。
長期間に渡って過剰摂取を続けると、腎臓の機能低下を引き起こして慢性腎臓病になったり、動脈硬化などの生活習慣病の引き金となります。
また、胃がんになるリスクも高くなると言われています。
ナトリウムは一日の摂取量を6gに抑えることが推奨されているため、過剰摂取には注意が必要です。
ナトリウムが豊富な食品
ナトリウムはそのほとんどが食塩として摂取されています。
含有量が多いものとして、みそや醤油などの調味料、漬物やハムなどの保存食、カップラーメンなどの市販の食品などがあります。
現在ではナトリウムを取りすぎている人が多いため、過剰なナトリウムを排出する働きがあるカリウムを含んだ食品を一緒に摂取することが大切です。