ビタミンB2とは
ビタミンB2とは、水溶性のビタミンで、代謝において重要な役割を担っています。酵素の働きを補助しており、健康維持や発育に欠かせません。ビタミンには、脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンの2つがあり、それぞれの性質は異なります。
ビタミンB2は、黄色の針状結晶でわずかなにおいがあり、光やアルカリによって分解されやすいという性質を持ちます。その多様な効果から「発育のビタミン」、「美容のビタミン」といった異名が存在します。
ビタミンB2の働き
ビタミンB2の体内での主な働きを3つ紹介します。
まず、代謝を支える働きがあります。酵素を補助する重要な役割を担っており、生命の維持に大きく関わっています。
次に、発育を促進する役割があります。皮膚や粘膜の健康を維持するだけでなく、身体全体の成長を促進する働きがあります。また、髪や爪などの細胞の再生にも関係しています。
最後に、過酸化脂質の分解を促進する役割もあります。過酸化脂質は、蓄積により動脈硬化や発がん、老化の原因となる有害な物質です。適切な摂取は、様々な生活習慣病の予防につながります。
ビタミンB2が不足するとどうなる?
ビタミンB2の不足は、口内炎や口角炎、舌炎や角膜炎などの原因となります。肌が脂っぽくなったり、できものや脂漏性皮膚炎を引き起こしたりすることもあります。
ホルモン生成に関わる甲状腺の維持にも作用するため、不足により新陳代謝の乱れを招きます。また、成長期のビタミンB2不足は、成長障害につながります。
過剰な飲酒や日焼け、疲労やストレス、偏った食生活などによってビタミンB2不足に陥ります。エネルギーの消費量が多い妊娠中や激しい運動をした時には、普段よりも多くビタミンB2が必要になるため注意しましょう。
ビタミンB2を過剰摂取するとどうなる?
ビタミンB2は水溶性であるため、過剰に摂取した場合でも体内に蓄積されず、排泄物として体外に排出されます。そのため、過剰摂取によって体へ悪影響が及ぶことはごく稀です。尿中に溶け出したビタミンB2によって、尿の色が通常よりも黄色くなることはありますが、実際に行われたビタミンB2の過剰摂取に関する研究でも、健康被害は報告されませんでした。しかし、念のため過剰摂取は控え、適切な摂取を心掛けましょう。
ビタミンB2が豊富な食品
ビタミンB2は魚介類や肉類、乳類や卵類などの動物性食品に多く含まれています。調理による損失が比較的少ない栄養素ですが、光による影響を強く受けます。保存の際には、光の当たらない場所を選ぶことをお勧めします。