ビタミンDとは
ビタミンDは脂溶性ビタミンのひとつで、食事からの摂取以外でも紫外線を浴びることで体内で生成することができます。
ビタミンDはカルシウムやリンの吸収に関係しており、骨や歯を丈夫にするために不可欠な栄養素です。
近年では徹底した紫外線対策や屋外に出ない生活スタイル、食生活の変化によってビタミンDは不足しがちです。
食事からの摂取も重要ですが、週に3日ほど日焼けしない程度に紫外線を浴びることでビタミンD不足を解消してゆくことも大切です。
ビタミンDの働き
ビタミンDはカルシウムと深く関わっており、骨の成長を助けたり血中カルシウム濃度を調整する働きをしています。
ビタミンDは小腸でカルシウムやリンの吸収を促し、血液中のカルシウムを骨まで運んで沈着する手助けをすることで骨を正常に維持する手助けをします。
またビタミンDが血中カルシウム濃度を調整することで筋肉の活動を正常に保ち、筋力の増強にも関わりがあることがわかっています。
そのほかにも免疫機能として抗菌ペプチドを作り出し、体内に侵入した感染症などを退治する働きがあります。
ビタミンDが不足するとどうなる?
ビタミンDが不足すると、カルシウムがうまく吸収できず骨の成長が阻害されます。
そのため大人では骨軟化症や骨粗しょう症、子どもではくる病や成長障害になることがあります。
現代ではビタミンDが不足傾向にあるといるため、バランスの良い食事や紫外線をあびることで不足しないように心がける必要があります。
ビタミンDを過剰摂取するとどうなる?
ビタミンDは食事による過剰摂取はほとんど起こりません。
もしサプリなどで過剰摂取が続くと、カルシウムの吸収率が上がりすぎるために高カルシウム血症や倦怠感、食欲不振や嘔吐などを引き起こします。
そのほかにも過剰なカルシウムが血管や内蔵に沈着し、石灰化障害や腎不全などになることがあります。
ビタミンDが豊富な食品
ビタミンDはおもに魚介類やきのこ類に多く、サケやイワシの丸干し、干ししいたけなどに豊富に含まれています。
特にしいたけなどのきのこ類にはエルゴステロールという紫外線に当たるとビタミンDに変わる成分が含まれており、天日干しにすることで生より多くのビタミンDを摂取することができるようになります。
またビタミンDは脂溶性なので、油で炒めたり揚げたりする調理法だと吸収率を上げることができるためおすすめです。
ビタミンDは穀物や野菜に含まれておらず、肉類からもほとんど摂取することができないため、バランスの良い食事をするようにしましょう。