退院調整|配食のふれ愛 太子店 健康コラム

入院した時点で始める

退院支援は、入院してすぐ始めるものです。「治ってから考える」では遅く、退院日が決まってから慌てて動くと、サービスの手配が間に合いません。

入院時に病院から「退院支援スクリーニング」が行われ、支援が必要と判断されると、地域連携室(医療相談室、退院支援部門)の看護師や医療ソーシャルワーカー(MSW)が関わります。

声がかからない場合は、こちらから地域連携室に相談を申し込んでください。「退院後の生活が不安です」の一言で構いません。

入院中にやっておくこと

  1. 介護保険の申請。まだ認定を受けていなければ、入院中に申請します。訪問調査は病室でも受けられます
  2. ケアマネジャーを決める。すでにいる場合は、入院を伝える。いない場合は地域連携室か地域包括支援センターに紹介を依頼
  3. 家の状態を確認する。段差、手すり、トイレ、寝る場所。入院前と同じ家に、退院後の体で暮らせるか
  4. 福祉用具・住宅改修の検討。手配に時間がかかります
  5. 食事の指示を聞く。退院時に食事形態を引き継ぐの5項目
  6. 誰が何をするか決める。家族の役割分担、仕事との両立

退院前カンファレンス

退院が近づくと、退院前カンファレンス(退院時共同指導)が開かれることがあります。病院の医師・看護師・リハビリ職・管理栄養士・MSWと、在宅側のケアマネジャー・訪問看護・かかりつけ医が集まる場です。

家族は必ず参加してください。ここで確認すべきことは次のとおりです。

  • 病状と、これからどうなるか(見通し)
  • 薬の内容と、飲み方
  • 食事形態、とろみの段階、制限、必要な栄養量
  • してよいこと、してはいけないこと
  • 次に受診するのはいつか、緊急時はどこへ連絡するか
  • どのサービスが、いつから入るか

その場でメモを取り、あとで家族全員が読める形にしてください。口頭で聞いただけの情報は、数日で失われます。

退院直後がいちばん危ない

退院してからの2週間は、次の理由で最も不安定な時期です。

  • 体力が戻っていない(入院で落ちた筋肉)
  • 環境が変わり、生活のリズムが崩れる
  • サービスがまだ十分に入っていない
  • 家族が疲れている
  • 食事の準備が追いつかない

この時期に栄養が落ちると、再入院につながります。「退院後2週間だけ」といった短期の使い方でも、配食は有効です。

転院・施設という選択肢

自宅に戻ることが難しい場合、次の選択肢があります。地域連携室が相談に乗ってくれます。

  • 回復期リハビリテーション病棟:集中的なリハビリを受けてから帰る
  • 地域包括ケア病棟:在宅復帰の準備をする病棟
  • 介護老人保健施設(老健):リハビリをして在宅を目指す介護施設
  • ショートステイ:一時的に預かってもらい、体制を整える

「一度施設に入ったら帰れない」わけではありません。体制が整うまでの中継ぎとして使う考え方があります。施設と在宅の比較は施設と在宅の食事もご覧ください。

入院した時点で退院の準備が始まる

退院が決まってから動き始めるのでは、間に合いません。

入院したその日から、退院後の生活を考え始めてください。入院前と同じ暮らしに戻れるとは限りません。数週間の入院で、体力は大きく落ちます。

病院には、相談を担当する職員がいます。医療ソーシャルワーカー、あるいは退院支援の看護師と呼ばれる人たちです。入院して早い段階で、一度話しておいてください。

そして、ケアマネジャーがついている場合は、入院したことを必ず伝えてください。病院と連携して、退院後の計画を立ててもらえます。連絡が遅れると、準備が間に合いません。

介護保険の認定を受けていない場合、この機会に申請を検討してください。結果が出るまでに時間がかかるため、入院中に申請しておくと、退院時に間に合います。病院の相談員が手続きを手伝ってくれます。

入院中に確かめておくこと

退院してから慌てないために、聞いておくべきことがあります。

食事の形です。病院で何を食べていたか。刻んであったか、とろみがついていたか、量はどれくらいか。家に帰ってから同じ形を用意できるかを、確かめる必要があります。

そして、飲み込みの状態です。むせていなかったか、時間がかかっていなかったか。病院では専門職が見ていますが、家では家族が見ることになります。何に注意すべきかを聞いておいてください。

薬も確かめてください。入院前と変わっていることが多くあります。いつ、何を、どう飲むか。飲みにくい形なら、その旨を伝えれば変えてもらえることがあります。

動ける範囲も重要です。トイレまで一人で行けるか、立ち上がれるか、階段を上れるか。これによって、家の準備が変わります。

退院前カンファレンスを使う

退院の前に、関係者が集まって話す機会が設けられることがあります。

病院の医師や看護師、栄養士、リハビリの職員、ケアマネジャー、家族。それぞれが把握している情報を共有し、退院後の計画を立てる場です。家族は必ず参加してください。

ここで、食事のことを必ず話題にしてください。どんな形のものを、どれくらい食べていたか。家でどう用意するか。この確認がないまま帰宅して、量が落ちる例が多くあります。

そして、家の状況を伝えてください。誰が作るのか、日中は誰もいないのか、調理の設備はどうか。病院の職員は、家の様子を知りません。

不安なことは、この場で全部聞いてください。「こういうときはどうすればよいか」を、具体的に確かめてください。帰ってから聞ける相手は、限られます。

退院直後がいちばん危ない

家に帰ってからの数週間が、最も注意が必要な時期です。

体力が落ちているうえに、環境が変わります。病院では用意されていた食事を、自分で用意しなければなりません。これだけで、食べる量が落ちます。

そして、転倒の危険が高まります。入院前と同じつもりで動いて、転ぶ方がいます。家の中の段差、滑るマット、暗い廊下。事前に片づけておいてください。

薬の飲み忘れも起こります。入院前と処方が変わっていると、混乱します。一包化してもらう、カレンダー式の入れ物を使うといった方法があります。

この時期は、支援を厚めにしておくのが安全です。あとから減らすことはできます。足りない状態から始めて、問題が起きるほうが困ります。

食事をどう確保するか

退院直後は、作ることが最も難しい時期です。手段を用意しておいてください。

配食は、この時期に有効です。調理も買い物も不要で、決まった時間に届きます。体力が戻るまでの一時的な利用でも構いません。

飲み込みに配慮が必要なら、対応できる事業者を選ぶ必要があります。刻んだ形、とろみをつけた形に対応しているかを、事前に確かめてください。すべての事業者が対応しているわけではありません。

冷凍の宅配や、市販のやわらかい食品も選択肢です。まとめて用意しておけば、家族が来られない日も食べられます。栄養補助食品を併用する方法もあります。

そして、退院前に手配を始めてください。帰ってから探し始めると、間に合いません。ケアマネジャーに相談すれば、地域の事業者を紹介してもらえます。

家族の役割分担を決めておく

誰が何をするかを決めていないと、特定の人に負担が集中します。

退院前に、家族で話し合ってください。誰が、いつ、何をするか。買い物、調理、通院の付き添い、薬の管理。曖昧にしたまま始めると、必ず偏ります。

遠方に住む家族も、できることがあります。電話での確認、宅配の手配、書類の手続き、費用の分担。直接介護できなくても、役割はあります。

そして、無理な計画は立てないでください。「毎日通う」と決めても、続きません。続けられる範囲で決め、足りない分は外部の支援で埋めてください。

介護する人が働いている場合、制度が使えることがあります。介護休業、介護休暇、時間短縮の勤務。勤務先に確かめてください。

再入院を防ぐという視点

退院後の対応が悪いと、短期間で再び入院することになります。

高齢の方の再入院には、いくつかの型があります。誤嚥による肺炎、脱水、転倒による骨折、薬の飲み間違い。いずれも、日常の注意で減らせる部分があります。

食べる量と水分の量を、しばらくは見ておいてください。食べていない、飲んでいない状態が続くと、あっという間に弱ります。高齢の方は、脱水に気づきにくいものです。

そして、体調の変化に早く気づいてください。熱、食欲の低下、元気のなさ、いつもと違う様子。迷ったら、早めに医療機関に相談してください。

相談先を決めておくことも重要です。かかりつけ医、訪問看護、夜間の連絡先。退院前に確かめ、紙に書いて貼っておいてください。

自宅以外の選択肢も検討する

家に帰ることが最善とは限りません。他の道も知っておいてください。

回復のための入院を続ける選択肢があります。リハビリを目的とした病棟や施設で、体力を戻してから帰る形です。いきなり家に帰るより、安全な場合があります。

介護保険の施設に入るという道もあります。種類によって、目的も費用も違います。病院の相談員やケアマネジャーに、選択肢を整理してもらってください。

そして、いったん施設に入っても、状態が良くなれば家に帰れます。一度入ったら戻れない、というものではありません。この点を誤解している方が多くいます。

本人の希望を確かめることが、まず前提です。そのうえで、家族が続けられるかどうかを現実的に判断してください。無理をして共倒れになるのが、最も避けるべき結末です。

書類と情報を引き継ぐ

退院のときに受け取るものを、確かめて持ち帰ってください。

診療情報を伝える書類が出されることがあります。かかりつけ医に渡すためのものです。入院中に何があったか、いまどんな状態かが書かれています。次の受診のときに持っていってください。

薬の説明書と、退院時に渡される薬も確かめてください。何日分あるか、次の受診はいつか。切れる前に受診できるよう、日程を確かめておいてください。

食事に関わる指示があれば、書面でもらえるか聞いてください。口頭だけでは、家に帰るころには曖昧になります。形、量、避けるべきもの。紙にあれば、家族や事業者にも伝えられます。

そして、受け取った書類は一か所にまとめてください。ケアマネジャーや訪問の職員に見せる機会があります。探し回らずに済むようにしておくと、あとが楽になります。

制度のことも、あわせてご相談ください

配食のふれ愛 太子店は、太子町を中心に南河内エリアでお弁当をお届けしています。ケアマネジャーさんからのご相談、自治体の助成を使ったご利用についてもお受けしています。「どこに聞けばいいか分からない」という段階でも構いません。まずはお問い合わせください。

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関連用語

ケアマネジャー

介護保険のケアプランを作り、サービス事業者との調整を担う専門職です。

低栄養

エネルギーとたんぱく質が不足した状態。高齢者の要介護化の入口になります。

配食サービス

栄養に配慮した食事を自宅へ届けるサービス。安否確認を兼ねる場合があります。

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