「やわらかいものを」だけでは、家では再現できない
入院中は嚥下の評価に基づいた食事が出ています。ところが退院すると、家庭では元の普通食に戻り、数週間後にむせや肺炎で再入院する。この流れは珍しくありません。
理由は単純で、指示が具体的な形で家庭に届いていないからです。「やわらかいものを」「刻んで」といった言葉だけでは、家では何をどうすればよいか決められません。
これらは入院中に聞くのがこつです。退院当日はばたばたして聞けません。退院が決まった時点で、病棟の看護師か管理栄養士に面談を申し込んでください。
| 相手 | 渡すもの |
|---|---|
| 家族全員 | 形態のコード、とろみの段階、作り方の要点。冷蔵庫に貼る |
| ケアマネジャー | 退院時の指示書一式。担当者会議で共有される |
| 配食事業者 | 形態、制限、アレルギー |
| デイサービス・ショートステイ | 同上。食事の場面が別にある |
| かかりつけ医 | 退院時サマリー。病院から送られるが、家族も内容を把握しておく |
入院前と同じ事業者に戻る場合も、必ず伝え直してください。入院前の記録がそのまま生きていると、以前の形態で届きます。
病院と同じものを家で作るのは、率直に言って難しい作業です。次の順で現実的な線を引きます。
4番目は「手抜き」ではなく、確実に基準を満たす食事を1日のどこかに置くという設計です。全食を家庭で完璧にするより、現実的で安全です。
退院直後は体力が戻っておらず、食べられる量も形態も変わっていきます。次を記録してください。
体調が上向けば形態を戻せることがあります。逆に落ちていれば早めに相談します。判断はケアマネジャーとかかりつけ医に委ねてください。
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