まず市区町村に聞く。有料のものを検討するのはそのあとで
見守りを整えようとするとき、いきなり民間サービスを比較し始める方が多いのですが、順番が逆です。次の順に確かめてください。
1と3は知らなければ使えないままです。窓口は地域包括支援センターです。
内容は自治体ごとに異なりますが、多くの市区町村に次のような制度があります。
| 制度 | 内容 | 負担の目安 |
|---|---|---|
| 緊急通報装置の貸与 | ボタン一つで消防や受信センターにつながる | 無料〜月数百円 |
| 配食サービスの助成 | 1食あたり一定額を補助 | 1食100〜300円程度の補助 |
| 救急医療情報キット | 持病・連絡先を入れる筒。冷蔵庫に保管 | 無料 |
| 乳酸菌飲料等の宅配 | 週数回の訪問。安否確認を兼ねる | 無料〜低額 |
| 火災警報器・自動消火器の給付 | 設置費用の助成 | 所得に応じる |
| 訪問理美容・寝具乾燥 | 外出困難な方向け | 低額 |
配食への助成は、所得や要介護度で条件が付くことが多くあります。太子町・河南町・羽曳野市・富田林市・大阪狭山市・香芝市それぞれで内容が異なります。まず地域包括支援センターにお尋ねください。
介護保険には「見守り」という名前のサービスはありませんが、次のサービスが実質的にその役目を果たします。
下から2つは地域密着型サービスで、実施していない市区町村があります。ケアマネジャーに地域での実施状況を確かめてください。
| サービス | 月額の目安 |
|---|---|
| センサー見守り | 1,000〜3,000円 |
| カメラ見守り | 1,000〜3,000円(通信費別) |
| 警備会社の駆けつけ | 3,000〜6,000円+出動料 |
| 電話・訪問による安否確認 | 1,000〜3,000円 |
| 配食(見守り兼ねる) | 1食450〜900円程度。週5日昼のみで月1万円前後 |
配食は「食費」でもあるため、見守りのための追加支出としては比較的小さく見えます。もともと食費はかかっているからです。この点が、費用面で配食が選ばれる理由になっています。
配食のふれ愛 太子店の料金はメニューのページでご確認ください。自治体の助成が使えるかどうかも、お問い合わせいただければ一緒にお調べします。
費用の比較は、毎月の金額だけを見ると誤ります。
初期にかかるものがあります。機器の購入費、取り付けの工事費、契約時の手数料。月額が安くても、最初にまとまった額が要ることがあります。
そして、通信にかかる費用が別建ての場合があります。回線の契約、通信の料金。本体の料金に含まれているかどうかを確かめてください。
駆けつけを頼んだときに、その都度の費用がかかる形もあります。月額に何回分が含まれるのか、超えたらいくらか。ここを確かめずに契約すると、想定を超えます。
1年間の総額で比べてください。初期費用と月額と、想定される追加分を足した額です。この形にすると、比較ができます。
手段を選んでから費用を考えると、無理な形になります。
先に、毎月出せる額を決めてください。本人の年金と、家族が出せる分。この枠の中で選ぶ形にしてください。
見守りは、数年から十数年続きます。短期なら払える額でも、長く続けば重くなります。途中でやめると、備えがない状態に戻ります。
そして、介護の費用は、この先も増えていきます。状態が重くなれば、サービスの利用が増えます。見守りだけに使いすぎないでください。
迷ったときは、ケアマネジャーか地域包括支援センターに相談してください。その地域で、どのくらいの負担が一般的かを把握しています。
お金を払う前に、公的な仕組みを確かめてください。
緊急通報の装置を貸し出している自治体があります。費用が無料か低額に設定されていることが多く、条件を満たせば使えます。一人暮らし、要介護の認定、所得といった条件が設けられていることがあります。
民生委員や地域の団体による訪問は、費用がかかりません。頻度は限られますが、地域とのつながりができます。公的な支援につながる入口にもなります。
そして、事業者と自治体が協定を結んでいる場合があります。配達や検針の際に異変に気づいたら、通報される仕組みです。利用者が費用を払うものではありません。
内容は市町村によってばらばらです。ほかの町の案内を見て「使えるはず」と思わないでください。住んでいる市町村で確かめてください。
介護保険のサービスは、見守りそのものを目的とするものではありませんが、結果として同じ働きをします。
訪問介護や訪問看護を使えば、決まった時間に人が来ます。その場で様子を確かめてもらえます。生活の支援と見守りが同時に成り立ちます。
通所のサービスも同様です。来ないときに連絡が入ります。入浴や食事、体を動かす機会も得られます。
負担の割合は、所得によって決まります。また、使える量には上限が設けられています。具体的な額は、ケアマネジャーに計算してもらってください。
負担が重い場合、軽減の仕組みがあります。費用の上限、所得に応じた減額。市町村の窓口で確かめてください。申請が必要なものがあります。
見落とされやすい費用です。
離れて暮らす場合、帰省の交通費がかかります。年に何回、いくらかかるか。これも介護の費用として数えてください。
見守りの仕組みを整えることで、帰省の回数を減らせる場合があります。その差額と、仕組みの費用を比べてください。結果として安くなることがあります。
そして、仕事を休むことによる収入の減少も、費用の一部です。ここを無視すると、判断を誤ります。時間も費用です。
急な呼び出しが減ることの価値も、考えてください。備えがあれば、慌てて向かう場面が減ります。金額に表れにくい効果です。
契約する前に、やめ方を確かめてください。
最低の利用期間が決められていることがあります。期間内にやめると、違約の費用がかかる場合があります。契約書で確かめてください。
機器を借りている場合、返却の方法と費用を確かめてください。取り外しの工事が必要な場合、その費用がかかります。返さないと請求が続きます。
そして、入院や施設への入居で、一時的に使わなくなる場合があります。休止できるか、その間の費用はどうなるか。この確認を忘れる方が多くいます。
解約の連絡先と方法も、控えておいてください。本人が亡くなったあと、家族が手続きすることになります。書類を1か所にまとめておいてください。
一つで足りることは、ほとんどありません。
それぞれに弱点があります。機器は、機器が動かない状況を検知できません。訪問は、来ていない時間を見られません。弱点を補い合う形にしてください。
ただし、重ねるほど費用が増えます。目的が重なっているものは、どちらかで足ります。何を防ぎたいのかを、はっきりさせてください。
費用のかからないものを土台にしてください。近所との関係、地域の見守り、家族の電話。その上に、足りない部分だけを有料で補う形です。
組み合わせ方は見守りの種類と選び方にまとめています。順番を間違えると、余計な出費になります。
金額の話より先に、決め方を決めてください。
基本は、本人の資産から出します。年金と預貯金の範囲で組むのが原則です。家族の生活を壊さないでください。
足りない分を家族が出す場合、割合を話し合ってください。近くに住む人が時間を、遠い人がお金を、という分け方もあります。片方に寄せないでください。
そして、使った内容を記録に残してください。本人の口座から出した分は、特に記録が要ります。相続のときに問題になることがあります。
判断が難しくなってきた場合、財産を守る公的な仕組みがあります。使うかどうかは専門的な判断が要ります。地域包括支援センターか市町村の窓口に相談してください。
最後に、お金のかからない手立てを挙げておきます。
家族が電話をかける回数を増やす。これが最も効果があり、費用がかかりません。短くて構いません。回数です。
近所の方に、家族の連絡先を伝えておく。気づいた人が、どこに連絡すればよいかを知っている状態を作ってください。本人の了解を得てからにしてください。
そして、決まった曜日に必ず誰かと会う予定を作る。集まり、通院、買い物の付き添い。来ないことに気づく人がいる形になります。
連絡先を1枚の紙にまとめて、冷蔵庫に貼る。費用はかかりませんが、救急の場面で最も役に立ちます。今日できることです。
申し込む前に、この5つを書面で確かめてください。
初期費用と月額の内訳。本体、工事、通信、基本料。何が含まれ、何が別かをはっきりさせてください。
異変を検知したあと、誰が何をするか。通報するだけか、人が向かうか。ここが最も誤解の生まれる部分です。
駆けつけの費用と回数。月額に含まれる回数、超えた場合の扱い。使う場面が多いほど、差が出ます。
そして、最低の利用期間と、解約の方法。休止できるかどうかも確かめてください。入院で使わなくなる期間が必ず来ます。
一度決めた形を、そのままにしないでください。
介護の認定を受けた、要介護の度合いが変わった。このときは、使えるサービスが変わります。民間で払っていたものが、保険の中で賄える場合があります。
そして、訪問や通所が増えれば、見守りの機器が不要になることがあります。人が来る回数が増えれば、それ自体が見守りです。重ねる必要が薄れます。
逆に、状態が重くなって外に出なくなれば、必要な備えが変わります。外出の検知より、家の中での異変への備えが重くなります。
年に一度、ケアマネジャーと一緒に見直してください。使っていないものに払い続けている例は、少なくありません。
見守りの手段を訪問型・センサー型・緊急通報型・電話型に分けて、費用・分かること・限界を比べます。組み合わせ方の考え方も解説します。
配食サービスを2〜3社比べるときに、何を聞き、どこを見るか。厚生労働省のガイドラインをふまえた12項目のチェックリストと、栄養表示の読み方、解約条件の確かめ方、自治体助成の調べ方、試食での見どころをまとめます。
市区町村が行う高齢者向け配食サービスの助成について、対象者・金額・申請の流れを整理します。制度の名前が自治体ごとに違うことも説明します。
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