本人の自由を削るほど、進みが早くなることがある
認知症がある方の見守りは、体調の急変に備える一般的な見守りとは目的が違います。中心になるのは事故を防ぐことと生活の継続を支えることです。
ここで陥りやすいのが、危険を減らそうとしてできることまで取り上げてしまうことです。火を使わせない、外に出さない、金銭を触らせない。安全にはなりますが、役割を失うことで意欲が落ち、進行が早まることがあります。
原則は「見張るのではなく、危険な結果だけを起きなくする」です。
| 危険 | 取り上げずに済む手 |
|---|---|
| コンロの消し忘れ | 立ち消え安全装置・自動消火機能付きのコンロに替える。IHにする |
| やかんの空焚き | 電気ポット・電気ケトル(自動で切れる)に替える |
| 浴槽の湯があふれる | 自動止水の給湯器。風呂の時間を家族が合わせる |
| 水道の出しっぱなし | 自動水栓。元栓の調整 |
| 暖房器具 | ストーブをエアコン・オイルヒーターに替える |
いずれも本人の行動は変えず、機器の側で結果を防ぐやり方です。調理を続けられれば、その分だけ生活の張りが保たれます。
出かけたまま戻らないことへの備えは、起きる前にしておきます。
玄関に鍵をかけて閉じ込めることは、身体拘束にあたる場合があります。やむを得ないと感じたときこそ、ケアマネジャーや地域包括支援センターに相談してください。
認知症は食事にも影響します。よくあるのは次の形です。
また、認知症が進むと飲み込みの力も落ちます。むせが増えたら食事形態を見直します。嚥下と食事形態の選び方をご覧ください。
調理の手順が組み立てられなくなっても、食べること自体は続けられます。配食は、火を使わずに温かい食事が用意できる手段です。
加えて、毎日決まった時間に人が訪ねることが生活のリズムをつくります。配食のふれ愛 太子店では、認知症のある方についてもご家族・ケアマネジャーと連絡先を共有し、応答がないときの手順を決めたうえでお届けしています。
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