食事の記録|配食のふれ愛 太子店 健康コラム

なぜ記録するか

「食べています」「あまり食べていません」という言葉は、人によって基準が違います。記録があると、次のことができます。

  • 医師・管理栄養士・ケアマネジャーに、事実として伝えられる
  • いつから変化したかが分かる
  • 何が食べられて、何が残るかの傾向が見える
  • 本人の「食べている」という自己申告とのずれに気づける
  • 薬の副作用や体調との関連が見える

3つだけ書く

詳細な栄養計算は不要です。続けられることが最優先。次の3つで十分に役に立ちます。

  1. 食べた割合。10割、7割、5割、3割、なし。目分量で構いません
  2. 何を残したか。「主菜」「ご飯」「汁物」だけでも
  3. 体重。週1回でよい。これがいちばん重要です

余裕があれば追加するもの:

  • 水分量(コップ何杯か)
  • むせたかどうか
  • 排便の有無
  • 特記事項(発熱、食欲がない、機嫌がよい)

続けるための方法

方法向く人
カレンダーに書き込むいちばん続きます。壁にかけたまま、○△×だけ
写真を撮る食前・食後を撮るだけ。後から見返せて、家族と共有できます
連絡帳複数のサービスが入っている場合。全員が同じものを見る
アプリ家族が操作する場合
体重だけ記録何もできないならこれだけ。効果は十分あります

写真がおすすめです。書く手間がなく、食事の内容と量が同時に残り、離れた家族にもそのまま送れます。

体重の測り方

  • 週1回、同じ曜日・同じ時間に。朝食前、トイレのあとが安定します
  • 同じ服装で
  • 数字を書き留める。体重計に残る記録に頼らない
  • 立てない方は、車椅子体重計のある施設や、訪問看護で測ってもらう

6か月で2〜3kg以上、または5%以上減っていたら受診してください。これは低栄養の明確な目印です。

記録を「使う」

書いて終わりでは意味がありません。次の場面で持っていってください。

  • 受診時。医師に見せる。「最近やせて」より説得力があります
  • ケアマネジャーの月1回の訪問時
  • サービス担当者会議
  • 管理栄養士の訪問時(管理栄養士に自宅へ来てもらう)
  • 入院時。普段の食事量が分かると、病院での対応が変わります

本人が書く場合

ご本人が記録する場合、負担にならない形にしてください。

  • カレンダーに○△×だけ
  • 食べたら丸をつける、程度で十分
  • できなかった日を責めない。途切れても、また始めればいい

記録すること自体が目的化しないように。負担になって食事が嫌になっては本末転倒です。

配食のふれ愛 太子店では、お届けと容器の回収を通じて、お召し上がりの状況を把握しています。ご家族への記録の共有もご相談ください。

誰のための記録かを決める

記録が続かない最大の理由は、何のために書いているのかが曖昧なことです。目的を決めれば、書く内容も量も決まります。

受診のときに医師に伝えるための記録なら、期間を区切ってください。受診の前の1週間だけ書く。これなら続きます。毎日永遠に書き続ける必要はありません。

体重の変化の原因を探るための記録なら、食べた量が中心になります。主食を何割食べたか、おかずを何割食べたか。細かい栄養の計算は要りません。残した割合が分かれば足ります。

体調との関係を探るための記録なら、食べたものと症状を並べて書きます。下痢、腹痛、むせ、発疹。いつ、何を食べたあとに起きたか。この対応関係が見えれば、原因の特定につながります。

介護する人どうしで共有するための記録なら、次の人が読んで分かる形が要ります。誰が、いつ、何を出し、どれだけ食べたか。書き方をそろえておかないと、読み取れません。

書き方を軽くする工夫

記録は、書くこと自体が負担になると続きません。軽くする工夫を先に決めておいてください。

文章で書かないでください。記号と数字で足ります。主食を丸、半分を三角、残したをバツ。この程度で、必要な情報は残ります。

写真を撮るという方法もあります。食べる前と食べたあとの2枚を撮るだけで、量と残した割合が分かります。書く手間がなく、あとから見返せます。専門職に見せるときにも、写真のほうが正確に伝わります。

置き場所も重要です。食卓のそばに、紙とペンを常に置いておいてください。取りに行く手間があるだけで、書かなくなります。冷蔵庫に貼っておくのも一つの方法です。

そして、完璧を求めないでください。書けなかった日があってもかまいません。書けない日を気にして、やめてしまうほうが損です。7日のうち4日書けていれば、傾向は分かります。

記録から読み取れること

書きためた記録は、読み方を知らなければ役に立ちません。何を見るかを整理しておきます。

まず、残す量の変化です。先週まで全部食べていたものを、今週は半分残している。この変化は、体調か、食事の形か、気持ちの問題を示しています。

次に、何を残すかです。特定のおかずだけを毎回残しているなら、そのおかずが食べにくいか、好みに合っていません。肉だけ残る、野菜だけ残る、といった偏りが見えれば、対処できます。

時間帯の傾向も見てください。朝は食べるが夜は残す、あるいはその逆。力が出る時間帯が分かれば、大事なものをその時間に回せます。

そして、水分です。食事の記録に水分を入れておくと、脱水の危険に早く気づけます。高齢の方は喉の渇きを感じにくく、本人の感覚では判断できません。

記録を専門職に渡す

記録の価値は、専門職に渡してはじめて発揮されます。渡し方を知っておいてください。

受診のときは、まとめて持っていってください。診察の時間は限られており、口頭で説明しても伝わりきりません。紙を渡せば、医師が短時間で状況を把握できます。

管理栄養士に見てもらうと、何が足りていないかが具体的に分かります。1週間分の記録があれば、たんぱく質、エネルギー、水分の過不足を判断してもらえます。介護保険を使っている方なら、ケアマネジャーを通じて相談につなげられる場合があります。

飲み込みについて気になることがあれば、その記録も添えてください。むせた回数、むせた食品、食後の声の変化。言語聴覚士や歯科医師が判断する材料になります。

そして、渡したあとに何が分かったかを聞いてください。渡して終わりでは、次に何を書けばよいか分かりません。「次はこの点を見てほしい」と言われれば、記録の目的がはっきりします。

本人が書く場合の配慮

本人が自分で記録する場合には、家族が書くのとは違う配慮が要ります。

まず、監視されていると感じさせないでください。食べた量を毎日記録し、それを家族が確かめるという形は、追い詰められる感覚を生みます。「体調を知るため」という目的を、はっきり伝えてください。

次に、正直に書けるようにしてください。少なく食べた日に叱られると、次から実際より多く書くようになります。そうなれば記録の意味が消えます。書いた内容を責めないという約束が要ります。

そして、書くこと自体が難しくなってきたら、方法を変えてください。手が震える、字が書きにくい、忘れてしまう。この場合は、写真を撮る、丸をつけるだけの表にする、家族が電話で聞いて代わりに書く、といった方法があります。

本人が記録を続けることには、副次的な効果もあります。自分が何をどれだけ食べているかを意識するようになります。足りないことに自分で気づき、行動が変わることがあります。

配食を使っている場合の記録

配食を利用していると、記録の一部が自動的に残ります。この利点を活用してください。

届いた献立は、事業者の記録に残っています。何を出したかは分かっているため、書くべきなのは「どれだけ食べたか」だけです。これだけで、記録の手間が大きく減ります。

手渡しで届ける事業者なら、前日の容器を回収するときに残り具合が見えます。気づいたことを知らせてくれる事業者もあります。契約のときに、こうした連絡があるかを確かめてください。

そして、事業者に伝えたことも記録に含めてください。量を減らしてほしい、やわらかくしてほしい、この食材を避けてほしい。いつ何を伝え、いつから変わったかを控えておくと、あとで確かめられます。

配食と家庭の食事を併用している場合は、両方を合わせて見てください。配食の分だけを見ていると、1日の合計が分かりません。朝と夜に何を食べているかを含めて、初めて足りているかが判断できます。事業者の選び方は配食サービスの確認12項目にまとめています。

体重と一緒に見て初めて意味を持つ

食事の記録だけを見ていても、足りているかどうかは判断できません。体重と並べて初めて、意味のある情報になります。

週に1回、同じ時間、同じ服装で量ってください。朝、起きて排泄を済ませたあとが最も条件がそろいます。毎日量る必要はなく、むしろ日々の細かい変動に振り回されるだけです。週1回を数か月続けるほうが、傾向が見えます。

見るべきは、下がり続けているかどうかです。1か月で2キロ以上、あるいは半年で体重の5パーセント以上減っていれば、明らかに不足しています。この場合は、記録を持って医師か管理栄養士に相談してください。

体重計に乗れない方の場合は、別の目安があります。ふくらはぎの一番太いところを、親指と人差し指で作った輪で囲んでみてください。指が余るようなら、筋肉が落ちています。上腕の太さや、ベルトの穴の位置でも変化が分かります。

そして、記録と体重が食い違うときは、記録のほうを疑ってください。「よく食べている」と書かれているのに体重が落ちているなら、実際には食べられていない可能性があります。出した量ではなく、口に入った量を見てください。

記録が負担になったらやめてよい

記録は手段であって目的ではありません。負担が上回るなら、やめる判断も必要です。

介護している家族が、記録のために時間と気力を使い果たしている例があります。記録が完璧でも、介護する人が倒れれば意味がありません。優先順位を間違えないでください。

やめる場合でも、体重だけは続けてください。週に1回量って書くだけなら、負担はほとんどありません。それでいて、最も重要な情報が残ります。

そして、必要な時期だけ再開すればよいのです。受診の前、体調が変わったとき、食べる量が減ってきたと感じたとき。常に記録し続ける必要はありません。

専門職から「記録をつけてください」と言われた場合も、続かないなら正直に伝えてください。写真で代える、期間を区切る、項目を減らす。実行できる形に調整してもらえます。できない形を渡されたまま抱え込まないでください。

毎日のことだから、抱え込まない

配食のふれ愛 太子店では、管理栄養士が献立を組んだお弁当を、太子町を中心とした南河内エリアへ手渡しでお届けしています。週に何回か、1日1食だけ。そんな使い方で構いません。「作れない日をなくす」ための手段として、ご相談ください。

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低栄養

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BMI

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管理栄養士

国家資格を持つ栄養の専門職。献立設計と栄養指導を行います。

ケアマネジャー

介護保険のケアプランを作り、サービス事業者との調整を担う専門職です。

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